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私が学資保険を解約した理由!メリットとデメリットを比較

2022年5月27日

gakushi

こどもができた、もしくはこどもが産まれた時、多くの方が教育資金のため「学資保険に入らないと!」と考えるのではないでしょうか?私もその1人「でした」

最近、学資保険を解約したので、この記事ではなぜ学資保険に契約して、なぜ学資保険を解約したかをまとめました^^

そもそも学資保険とは?

こどもの教育資金(主に大学費用)を準備するために毎月もしくは毎年、保険料を支払うことで学費が必要な時に支払ができるように教育資金を準備するための「保険」です。

18歳になったら100万円、19~22歳になったらそれぞれ50万円等、払込保険料や払込期間等に応じて、受け取る事ができます。

その他、祝い金として小学校、中学校、高校入学時にも祝い金を受け取ることができる保険もあります。(ただし、返戻率は低いため、総額を増やしたい方にはオススメできません)

さらに保険料控除として年末調整や確定申告で所得税、住民税の還付もあります。

これだけを聞くと「すぐに契約しないと!」と思われるかもしれません。
定期預金に預けるより良い!」というのも正しい事だと思います。

学資保険のメリット

私は学資保険が悪いとは思っていません。学資保険以外での教育資金準備方法がある事に気がつき、数字で比較した所、解約した方が良いと思っただけです。

学資保険の主なメリットは↓です。

返戻率は定期預金より高い!

記事を作成時点で高い保険会社では返戻率が105%程度ありました。

285万保険料を払い込み、300万円を受け取ると、300万÷285万=1.05となり、約105%となりますね。15万円増えていることになります!

定期預金はメガバンクですと年利0.002%、ネット銀行でも0.1%前後ということを考えるとかなり増えることになりますね!

払込免除が付いている!

あくまで保険のため、契約者が払い込み中に亡くなった場合には、以降の保険料は免除(払い込みが不要)されるため、死亡保険も兼ねているのが学資保険の特徴です

愛する我が子のために教育資金を確保するには良いですね!

生命保険料控除が利用できる!

年末調整や確定申告時に生命保険料控除が利用できます!

生命保険料控除には一般、年金、介護医療の3種類がありますが、そのうちの「一般」が対象となり、年間8万円以上の保険料を支払っている場合(学資保険ではだいたい年間8万円は超えます)、4万円分の控除が可能となります!

学資保険のデメリット

一見するとメリットが多く見えます(私も実際多く見えて3契約もしました^^;)

学資保険のデメリットは↓となります。

返戻率は利回りに換算すると低い

先ほどは285万保険料を払い込み、300万円を受け取れる学資保険(返戻率105%)では、15万円増えることになると紹介しました。

ただし、年利に置き換えると0歳から22年間で15万円増えるので、年間15万÷22年=6818円増えることになります。

最初から285万円払い込む訳ではありませんが、0歳の時に285万円を払い込んだと仮定しても、年利換算すると6818円×100÷285万円=0.239%となります。

返戻率」を「利回り」に置き換えるとどうでしょうか?
ちょっと利回りの定期預金に見えてくると思います。

投資信託や高配当株では税金の約20%を引いても、3%くらいは期待できるので、かなり低い事が分かります。

保険料控除を考慮しても。。

保険料控除も利用できるのでもっと利回りになるでしょうという考えもあると思いますので、検討してみようと思います。

返戻率が最大の105%で想定している場合、払込期間はほぼ10年かと思います。
払込期間が短いほど、保険会社の運用期間が長くなるほど、返戻率は高くなります。

また10年間で285万円を支払うため、毎年最大の4万円控除が可能です。

では4万円控除の結果は、生命保険料控除の詳細は↓の記事をご覧いただければと思います。

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記事では一般、年金、介護医療のすべてを利用していますが、学資保険では「一般」のみのため、所得税は約12,000円÷3=4,000円の還付、住民税は約7,000÷3=2,300円の還付と試算できます。

それでは10年ではいくらになるか?

(4,000円+2,300円)×10年=6万3000円となります。

もう一度、生命保険料控除も加味して年利を出してみたいと思います!

15万円+6万3000円=21万3000円となりますので、

1年あたり、年間21万3000円÷22年=9682円増えることになります。

年利換算すると9682円×100÷285万円=0.3378%となります。

定期預金は超えそうですが、やはり投資信託や高配当株(3%)とは比べられないと思います。

また22年間解約しなければの利回りですので、注意が必要です。さらに22年の間にインフレが起きない前提での年利であることにも注意が必要です。インフレにより22年後に300万円の価値が280万円になっていたら元本割れと同じ意味合いになってしまいます。

教育資金が必要な時に利用できない

通常は18歳受け取りを保険会社から提案されると思います。

少しでも受け取り年齢が後の方が利率が良くなるためです。ただし、18歳は大学入学となるので、本来であれば17歳が良いと思います(利率は少し下がります)

また、子供が成長するにつれて小学校受験や中学受験、高校受験を考える事もあると思いますが、契約時に祝い金の設定(利率は下がります)をしておかないと前倒しで教育資金を受け取る事は出来ません途中解約すればもちろん元本割れします

我が家の解約検討結果

以上から初めは学資保険のメリットばかりに目が行き過ぎて、3契約もしていました^^;

↑でも少し触れましたが、22年の期間で(初回受け取りの18年でも)投資信託や高配当株では3%という利回りは手堅い数値である事が判明しましたので、解約を決意しました!

(全員が解約した方が良いというわけではありませんが、一つの選択肢として我が家の検討結果をお伝えします)

解約返戻金はいくらになる?

まずはどれくらいの損失が出るか確認しました。結果は↓です。

損失合計額は117,208円です^^;

実際は配当金や精算金等あるのですが、省略しています。この金額を大きいと思うかどうかは人それぞれかと思います。

経過月払込方法払込期間返戻金返戻率解約返戻金支払保険料損失額
69月払15年240万107%689,520714,840-32,027
46年払10年300万107%1,045,0001,117,360-40,597
16年払10年300万103%364,300579,000-44,584

※実際には保険料の精算や多少の配当金もありますが、損失額としてはあまり変わらないため除いています

経過月数が長い方が損失額が低い事が分かるかと思います。

ちなみに払込方法は「一括払」の方が「年払」よりも返戻率が高く、「年払」の方が「月払」よりも返戻率が高いです。6年ほど前は「月払かつ払込期間が15年」でも107%あったのですが、4年前ほぼ前には「年払かつ払込期間が10年」でようやく返戻率が107%になりました。
2年ほぼ前では同じ条件でも103%となり、年々返戻率が下がっていることが分かるかと思います。

解約返戻金の損失額を取り戻すには何年かかる?

↑から解約返戻金合計額2,098,820円で、損失合計額117,208円を取り戻すには何年かかるか計算してみました。高配当株を想定して年3%(税引後)で計算してみました。複利計算ではもっと多くなると思いますが、小学校受験等を想定して単利計算としています。

1年目:2,098,820円×3%×1年=62,965円

2年目:2,098,820円×3%×2年=125,930円

・・・

20年目:2,098,820円×3%×20年=1,259,300円

↑から分かるとおり2年で回収できました^^;
実際は多少の配当金や生命保険控除もありますが、それでも3年では回収できると思います。
また、↑では今後、払込予定の保険料を含めていませんので、もっと増えると思っています。

3契約がすべて終了する20年目では損失合計額117,208円を引いても、プラスで約114万円になりましたので、解約しました!

解約時の注意点

基本的に証券番号を用意して、保険会社へ電話するだけで解約はできるかと思います。

あくまで投資で学資保険以上の利回りを実現することを前提にしているので、「投資は絶対にしたくない!」という方は学資保険を継続した方が良いです。多少ではありますが、受取額は増えるため。

解約する場合としない場合の試算をしっかりしましょう!

最終的に私の検討結果のように数字でどれくらい違うかを確認してから解約しましょう!
あと数年後に受け取ることができるのであれば、あまり意味はないので、継続した方が良いと思います。

また、私も実際に電話した際に、「払済保険や一部解約により保険料を減らすことができますよ」と言われましたが、結局のところ、利回りは変わりません。

どうしても死亡リスクが気になるなら別途死亡保険を契約しましょう!

そもそも学資保険は貯蓄+死亡保険も兼ねているので、投資だけでは死亡保険部分はカバーできません。どうしても死亡保険の部分が気になるようでしたら、別途死亡保険を契約した方が圧倒的に安くなります!

我が家の場合、住宅ローンもかなりあるため、団体信用保険(死亡時には住宅ローン残債が0円)で死亡保険をカバーしていると考えて別途死亡保険は契約していませんが、住宅ローンがない場合には死亡保険を契約しておくのも1つかと思います。

また遺族年金もありますので、住宅ローンがある方はそこまで気にする必要はないかと思っています。

ちなみに40代で500万円の死亡保険でも月1000円程度からあります。

まとめ

①学資保険は返戻率で表示されるが、利回りに換算するとたいした数字ではありません。

→保険会社も投資により返戻金を準備しているので、自分で勉強して投資ができるのであればその方が余計な経費が引かれず、圧倒的に利回りはよくなります!

ただし、投資はしたくない!勉強する時間が取れない!という方は継続が良いです。

学資保険のリスクもしっかり検討しましょう!

→年々、返戻率は下がっています。日本ではインフレの影響がほぼありませんでしたが、最近は物価が上昇傾向にあり、実際に受け取る際には実質的な元本割れの可能性も十分にあります

また、学資保険の契約時に決めた年齢までは一切、受け取る事ができないため、大学受験以外の小学校・中学校・高校受験では別途、資金を貯める必要があります。祝い金を設定してもいいですが、返戻率は102~103%という所でしょうか?ほぼ増えないです。

またこどもが産まれたばかりの頃にはいつ・いくらお金が必要かという事が分からないと思いますので、月々の支払いが苦しくなることもあります。返戻率が高くなる払込期間10年、年払ですと1回で20~30万円という結構な額を支払う必要があります。

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kakeibo_mama

家計簿ママ

老後2000万円問題をきっかけに100歳までの家計簿を作成して愕然。。転職による年収アップ+節約しかないと奮闘するも充分な資産を形成するのは困難であることが判明!?ようやく資産運用について考え始める。定期預金と学資保険に限界を感じ、iDeCo→NISA→高配当株を実施中!日本高配当株がメイン。投資歴3年目!家計簿歴9年!少しでも参考になればと自身の経験をもとにブログも執筆中。

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